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第30回東京国際映画祭にマルタン・プロボ監督とアルノー・デプレシャン監督が来日

第30回東京国際映画祭
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© 2017 TIFF

今年で30回目の節目を迎える東京国際映画祭に、本映画祭の審査員を務めた『セラフィーヌの庭』『ルージュの手紙』など女性を描くことに定評のあるマルタン・プロボ監督、そして、本映画祭のワールド・フォーカス部門で上映された『イスマエルの亡霊たち』のアルノー・デプレシャン監督がフランスから来日した。

6月にもフランス映画祭2017で来日したマルタン・プロボ監督は、26日に行われた第30回東京国際映画祭コンペ部門審査員の記者会見で、「再び来日できて嬉しいです。審査するのは非常に責任があり、作品の裏側に含まれる意味合いを考えながら、世界で何が起こっているのか、その温度を体感できればと思っています。」と意気込みを述べた。また今年の映画祭はテーマもジャンルも多種多様な作品が集まり「どこをポイントに見ていくか?」という質問に関しては「審査員の責務を一旦忘れてシンプルでオープンな心を持ち、1人の観客として見ていきたい。いい映画は心に直接届くものです。全作品に、すべての人の大事な部分に響くものがあることを願っています。」と語った。

また『クリスマス・ストーリー』『あの頃エッフェル塔の下で』などで知られるデプレシャン監督の新作『イスマエルの亡霊たち』のQ&Aイベントが10月28日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行なわれた。
本作は、マチュー・アマルリックをはじめ、シャルロット・ゲンズブール、マリオン・コティヤールらフランスの人気俳優の共演もさる事ながら、今年5月に開催された第70回カンヌ国際映画祭のオープニング作品ともあって注目を集めた。

名優を迎えて挑んだデプレシャン監督は「わたしにとっては夢のようなひとときでした」と笑顔で話しはじめ、マリオン・コティヤールついて「彼女が演じたカルロッタは一度消えて、また戻ってくるという神話的なところがある人物です。マリオン自身も、自ら神話を作ることができる力の持ち主です。彼女は神話的な存在になれると同時にただの少女のようにも、子犬のようにもなれる女優なんです。」と述べ、シャルロットについては「彼女が演じたシルビアは、女性としては傍観者ですが、同時に灰の中の熾火のようでもあり、彼女にはもっと燃え上がってほしい、灰を落としてもっと生きてほしいと言いたくなるような存在です。シャルロット自身はラース・フォン・トリアーの映画で生命力に満ちた役を演じたこともありましたが、それと同時に彼女の中には慎みがあるんです。」と語った。
最後にデプレシャン監督は「初めて来日したのは、二作目監督作『魂を救え!』(1997)の時でした。その時以来、日本は私の監督人生に重要なものです。あの時以来続けている日本の方々との対話がなかったら今のような作品が撮れなかったと思います。ここに来られて本当に嬉しく思います。」と日本の観客にメッセージを送った。

第30回東京国際映画祭は、11月3日まで開催です。


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