フランス語の発音のレッスン、フランス語の母音・子音の読み方や発音のコツ、フランス語 [r]の聞き取りトレーニングなどを発音記号&音声付きで練習できます。
フランス語の発音は英語などに比べるとたいへん規則的です。ですから難しいと思われがちなフランス語の発音も、最初に正しい読み方、フランス語発音の規則さえきちんと覚えてしまえば、知らない単語でも簡単に発音でき、スムーズにフランス語会話ができるようになります。
フランス語の発音は、au, eau = オ、ai, ei
= エ、ou = ウ、oi =
ウァ、gn = ニャ行子音の発音、ph =
フ、など一定の規則を覚えれば、あとはローマ字読みで通じます。
その他の主なフランス語の発音の規則として、語末 e の発音は[ə]または無音になり、[エ]とは発音しません。また、h
は発音しません。そして、フランス語は、Paris [パリ]Français
[フらンセ]のように、単語の最後にくるの子音字は発音しないことが多いです。ただし、sac [サック]、neuf[ヌフ]、sel[セル]、mer [メーる]のように、c, f,
l,
q, r は、語末でも発音されることがありますので注意して下さい。
詳しくは以下の表にフランス語の発音と綴り字の関係を音声付で説明してあります。
音声ボタンを押すと、各発音が含まれている単語が流れ、フランス語の発音の練習ができます。
Copyright France-jp.net.
本サイトの内容及び音声の無断使用を禁じます。
語末の<e>は[ə]または無音 | une porte 注)[エ]とは読まない | |
<h>は発音しない | huit, homme | |
語末の子音字は読まない事が多い | deux livres |
フランス語の母音は日本語の母音より数が多く、日本人にとって発音しにくい音もあります。
フランス語の母音は16個ありますが、実際には[œ̃][ɑ]のように、現在のフランス語ではあまり使われていない母音もあります。
フランス語 母音の発音の基本は、a = ア、i = イ、é
è ê = エ、o = オ 等と読み方はローマ字読みに近いです。
少し面倒なのは、複数の文字で1つの発音をする複合母音です。しかし大変規則的です。
母音には口を横に開いてだす音と、口を縦にひらいてだす音があります。
[i][ɛ][e][a]は、舌を下の歯茎につけたまま口を横に開いて発音します。
[u][o][ɔ] は、舌を後ろに引いて、口を縦にあけて発音します。
フランス語の発音で、日本人に難しいとされる[y][ø][ə][œ]は、舌を下の歯茎の裏につけたまま、口を縦にひらいて発音します。たとえば、[y]を発音するときには、[i]の舌の位置で口だけを[o]のかたちにします。
フランス語の母音の発音図です。
赤色のフランス語発音記号をクリックすると、その発音が含まれている単語の音声が流れます。
スマートデバイスでは、上手く再生されません。画面を横向きにすると正しく音声が再生される場合があります。
以下の場合は[e]又は[ɛ] の発音になります。
1) é,è,ê のアクセント記号が付いている場合
café[カフェ], après[アプれ], fenêtre[フネートる]
2)1音節で子音で終わっている場合
des[デ], les[レ]
3)後ろに同じ子音が2つ続く場合
je m'appelle[ジュマペル], adresse[アドレス]
4)s,m,n 以外の語尾の子音字の前
avec[アヴェク], briquet[ブりケ]
フランス語の鼻母音とは、鼻から抜ける母音で、綴り字は、母音字(a i u e o y) + m , n
です。m が使われる時は次にくる子音字が p ,
b
の場合で、それ以外は n になります。
フランス語の鼻母音は、次の4種類がありますが、現在使われているフランス語では、[ɛ̃]と[œ̃]の区別はせず、もっぱら[ɛ̃]を使うフランス人が多いようです。
日本人にとって鼻母音の発音は難しくはありませんが、am, an, em, en
の発音には気をつけましょう。大半の辞書や参考書のフランス語発音のカタカナ表示には、[アン]と書かれてますが、実際のフランス語の発音は、口を縦に広くあけ、舌を後ろに引いて発音する[オン]に近い音です。
am, an, em, en | [ɑ̃] | campagne, ensemble | |
om, on | [ɔ̃] | nom, bon | |
im, in, ym, yn, aim, ain, eim, ein | [ɛ̃] | fin, pain | |
um, un | [œ̃] | un, parfum |
ただし以下の場合は鼻母音になりません。
1) m か n の綴字が2つ続く場合 例)parisienne
2) m か n のあとに母音字がくる場合 例)finir, maintenant
フランス語の半母音と呼ばれるのは、[j][ɥ][w]の3つです。
フランス語には二重母音がなく、半母音はそれに似たものです。
二重母音となりそうなフランス語の綴り字は、その母音のうちのいずれか1つだけが母音として残り、それ以外の部分は子音化してしまいます。これが、半母音と呼ばれる現象です。
例えば、i, u, ou はフランス語の母音字の前では[j][ɥ][w]と発音します。
il, ill は多くの場合は[j]と発音し、語末では、[イュ]のようなフランス語発音になります。
i +母音 , 母音+il/ill | [j] | piano, travail | |
子音+ill | [ij] | famille, fille | |
ou +母音 | [w] | oui, ouest | |
u +母音 | [ɥ] | nuit, huit | |
oi | [wa] | moi, trois |
フランス語の子音は下記の点に注意をして発音しましょう。
1) フランス語の語末にくる子音字は、c,r,f,l 以外は発音しない事が多い。
例)vous [ヴ]
2) c と g
は共通した読み方の規則があります。a,o,u の前では c は[k] 、
g は[g]と発音し、i,e の前では
c は[s]、 g は[ʒ]と発音します。
例)café [カフェ]、cinéma[シネマ]、garçon[ギャるソン]、âge[アージュ]
ç は常に[s]と発音します。例)leçon
[ルソン]
3) s は母音に挟まれると[z]、 ss は [s]と発音します。例)poison[ポワゾン], poisson [ポワソン]
4) ch は通常は[ʃ]と発音します。例)chocolat[ショコラ]
ギリシャ語が語源の幾つかの言葉は[k]と発音するものもあります。orchestre[オるケストる]
5) th は英語な発音にはならず、[t]と発音します。例)théâtre [テアートる]
6) qu は[k]と発音します。例)question [ケスチョン]
7) gn は[ɲ]と発音します。例)montagne [モンターニュ]
8) フランス語 r の発音の仕方は[r]と[l]のフランス語発音コーナーをご参照下さい。
r と l の発音の聞き取り練習問題もあります!
フランス語 r
の発音は難しいと思われがちですが、舌の位置などの正しい発音方法のレッスンを受ければ、容易にきれいな発音できるようになります。
きれいなフランス語の r
を発音するコツは、舌を下の歯の裏から離さないことです。のどの奥でのどびこが揺れるようにして発音します。
l は、舌の先を上前歯のうらに触れるように発音します。
フランス語の r と l
は、英語に比べて音がかなり異なりますので、2つの発音の聞き分けはしやすいと思います。
舌の先が下前歯にさわる
(舌の先を下前歯の裏から離さないように注意!)
舌の先が上前歯にさわる
フランス語の[ ʃ ]と[ ʒ
]は、日本語の「シュ」や「ジュ」の音とは異なるので注意しましょう。
発音の仕方は、舌先を硬口蓋に向けてたて、呼気をその間からもらします。唇を突き出して発音します。
舌先をくっつけてはいけません。
「汽車、汽車、シュポ、シュポ」の「シュ」の音に近いです。
無声音が[ʃ]、有声音が[ʒ]の音です。
フランス語は、できるだけ滑らかに発音しようとする性質があります。
アンシェヌマンとは、une école [ユネコル]のように、発音される語末の子音を、次にくる単語の最初の母音につなげて発音することをといい、リエゾンとは、mes amis
[メザミ]のように、発音されない語末の子音を次にくる母音と一緒に読むことをいいます。
リエゾンはどこでもしてよいわけではなく、1)必ずリエゾンをする場合、2)リエゾンをしてはいけない場合、3)どちらでもいい場合があります。
リエゾンの規則は下記のページをご参照ください。
1) アクサンテギュ (accent aigu)
É, é [e]日本語のエより狭く口を横に開いて発音します。
2) アクサングラーヴ (accent grave)
È, è [ɛ]日本語のエより口を広げて発音します。
À,Ù, à, ù 発音には影響はありません。
3) アクサンスィルコンフレックス (accent circonflexe)
Ê, ê [ɛ]日本語のエより口を広げて発音する
Â, Î, Ô, Û, â, î, ô, û 発音には影響はありません。
4) セディーユ (cédille)
Ç, ç [s]の発音です。
5)トレマ (tréma)
Ä, Ë, Ï, Ö, Ü, Ÿ, ä, ë, ï, ö, ü, ÿ 母音字を単独で発音させます。
ë はアクセントなしの"e" と同様に、音節の構造により読み方は異なり、無音の場合もあります。
Copyright France-jp.net.
本サイトの内容及び音声の無断使用を禁じます。