『万引き家族』で第71回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドールを受賞した是枝裕和監督が、フランスを代表する女優カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュを迎えて手がけた日仏共同制作映画『真実 (La
vérité)』のジャパンプレミアが10月3日に東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、本作で母娘を演じた主演のカトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュが来日した。
本作は、フランスの国民的大女優・ファビエンヌ(ドヌーヴ)が自伝本「真実」を出版したことから、娘・リミュール(ビノシュ)との間に隠された愛憎渦巻く真実を巡る物語で、全編フランスで一日8時間というフランスの労働基準法に則り約10週間かけて撮影されたそうだ。
是枝裕和監督との撮影について、ドヌーヴは「初めは、私は日本語が、是枝監督はフランス語が話せないので、全て監督に付ききりの通訳を介してのコミュニケーションだったので、もどかしいさを感じましたが、時間を共有していくうちに視線や表情から監督の思いが汲み取れるようになりました。」
ビノシュは「是枝監督『誰も知らない』を見て魅了されました。映画のなかで子どもたちが無邪気に描写されるなかで、人生が繊細に描かれていて感銘しました。監督に実際にお会いしたところ、監督はとても物静な方ですが感受性が高く、沈黙のなかに、お友達になれる優しさや鋭い観察眼が感じられました。」
本作は2019年10月11日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開され、イーサン・ホークやリュディビーヌ・サニエも出演している。
フランス映画祭2019は6月20日から23日まで横浜みなとみらいホール、イオンシネマみなとみらいほかで開催です。