フランス語インタビュー(映画俳優)

ジュリエット・ビノシュ 来日インタビュー / Interview de Juliette BINOCHE

是枝監督の映画『真実』でカロリーヌ・ドヌーヴの娘役を熱演した、フランスを代表する国際派女優、ジュリエット・ビノシュの音声付インタビューです。 聞き取ってみてくださいね!
カロリーヌ・ドヌーヴと母娘を演じるにあたり、ドヌーヴとの距離間を縮めるためにとった秘策、親しげに« tu » で話しかけてみたけどなかなか応じてくれず大変だったこと、さらに タバコを使っての接近法など、撮影の秘話を話してくれました。

ジュリエット・ビノシュ

女優になられた経緯をお聞かせ下さい。



確かに両親が舞台関係の仕事をしていましたが、本当に芝居に目覚めたのは寄宿学校に入れられた時です。親に見捨てられたように感じ、孤独を紛らわすために芝居に没頭しました。空想の世界で演じていると何でもできるような気がして、女優になりたいと思いました。ですので、寄宿学校の生活が演技に興味を持つきっかけとなりました。

C.ドヌーヴさんは是枝監督との撮影について「言葉が通じず、全て通訳を介してのコミュケーションだったので、もどこしさを感じた」とおっしゃっていましたが、ビノシュさんはいかがでしたか?



私はわりと海外で、英語もフランス語も話せない監督と仕事をするのに慣れていたので抵抗はなかったです。例えば台湾のホウ・シャオシェン監督はフランス語も英語も話せません。ですので、是枝監督との撮影も初めから通訳を介してコミュニケーションを取るのだと承知しておりました。ただ、一つ抵抗があったのは、是枝監督は言葉が分からないため、1テイクごとに止め、みんなの意見を聞き、映像を確認していました。俳優がエンジン全開のときは、考えずに、なすがままにさせて欲しいです。火は時間が立てば消えてしまい、再度エンジンをかけ直さなければいけません。2〜3テイクを続けて撮ってもらいたかったです。

フランスの大女優C.ドヌーヴとの撮影はいかがでしたか?



母と娘を演じるにあたりカトリーヌに「どうやって近づこうか?」と頭をひねりました。カトリーヌは豊かな経験を持ち、私と違う世代に女優になられた、人と距離をおくタイプの方です。(フランス語には、二人称に友達言葉のように親しい間柄で使う « tu (tutoyer) »と、敬語を使うように少し距離を置いた改まった言い方« vous (vouvoyer) »があります。)

そこでまず私は、親しげに « tu » で話しかけてみましたが、カトリーヌは断固として « vous » を使い続けており、これは距離を縮めるのは容易ではないと思いました。しかし撮影が進むにつれ、劇中では母娘なので親しげに « tu » を使って演じていましたので、徐々に親しげな話し方になってきて、お互いにからかいあったり、ユーモアを飛ばしあったりするようになりました。さらに、カロリーヌは愛煙家で知られており、意気投合するために「私もタバコを吸おう!」と思いました。そしてカロリーヌに「タバコ貸してくれる?」と言ったら「貸して、貸してと言っても、どうせ返さないでしょう。」と言って断わってきたので「一箱買って返すわよ!」と言い返しました。そうしたらリハの時に、一本タバコを私の顔に投げつけてきたんですよ。(笑)これで一歩前進できたと思い、すごく嬉しいかったです。そして、一週間ぐらい後に一箱持っていったら「これ、私の名柄じゃないわよ!」と突っ返されました。でも、今ではヴェネチア国際映画祭やここ日本でも彼女に毎回会うたびに「タバコ吸う?」と聞いてくれるんですよ!(笑)

フランス語学習者へのメッセージをお願いします。



フランス語を学ぶには、忍耐力、粘り強さ、また勤勉さが必要だと思います。動詞の活用や時制が複雑ですからね。しかし、外国語を学ぶと別世界に入り込め、異なる文化や精神に触れられとても刺激的です。あと、実際に話されているフランス語は、本やカセットなどに録音されたゆっくりしたスピードのフランス語とは違い、リエゾンなど言葉をつなげて言ったりしますので、慣れるまでは難しいかもしれません。 例えば « Je suis là. [ジュスィラ]» が、砕けた話し方では[シュイラ]になってしまいます。全く別物に聞こえますよね!フランス語頑張ってください。

ジュリエット・ビノシュ(Juliette BINOCHE) プロフィール

ジュリエット・ビノシュ

1964年3月9日フランス、パリ生まれ。
俳優・演出家の父と女優の母の間に生まれる。両親が4歳のときに離婚したため、ビノシュはそれぞれの親とカトリックの寄宿学校の間を行き来して育つ。寂しさを紛らわすために演劇を始め、フランス国立高等演劇学校で演技を学び、12歳で舞台に立つ。以後、TVや舞台で活動を続け、巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督の『ゴダールのマリア』(84)で注目され、アンドレ・テシネ監督の『ランデヴー』(85)でセザール賞にノミネート。そして、クシシュトフ・キェシロフスキ監督の『トリコロール/青の愛 』(93)でセザール賞、ヴェネチア国際映画祭女優賞を受賞。さらに、アンソニー・ミンゲラ監督の『イングリッシュ・ペイシェント』(96)でアカデミー助演女優賞に輝き、続く『トスカーナの贋作』(10)で第63回カンヌ国際映画祭の女優賞を受賞。その他の出演作は『ショコラ』(00)、『シェフと素顔と、おいしい時間』(02)、『隠された記憶』(05)、『PARIS』(08)、『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)、『GODZILLA ゴジラ』(14)『アクトレス~女たちの舞台~』(14)など。 私生活では、1993年にスキューバダイバーの男性との間に男子を出産。1999年に『年下のひと』で共演したブノワ・マジメルとの間の女児を授かる。

 
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